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教育部からのお知らせ1級の方へ準指への道テク・クラへの道バッジテスト合格者
 


目次

≪スキー技術の飽くなき挑戦≫VOL.1

≪スキー技術の飽くなき挑戦≫VOL.2

≪クラウンへの道≫     VOL.3

≪スキー技術の飽くなき挑戦≫VOL.4

≪テクニカルへの道≫    VOL.5

≪テクニカルへの道≫    VOL.6

≪テクニカルへの道≫    VOL.7

≪テクニカルへの道≫    VOL.8

≪クラウンへの道≫     VOL.9

≪テクニカルへの道≫    VOL.10


 
≪テクニカルへの道≫    VOL.10  渡部 健

平成21年3月21日(土)に福島県のたかつえスキー場でテクニカルに合格しました。

【まえがき】
私は学生の時に大学のスキークラブに入会し、本格的にスキーを始めました。

大学を卒業して社会人となってから3、4年はあまりスキーをやらなくなり、スキーに行っても1シーズンに1,2回程度でした。

学生の頃はなかなか上達できず、クラブ同期の仲間とは全員で1級をとって卒業しようと話をしていたのですが、自分は達成することができませんでした。

そのことが、大学を卒業してからもずっと気にかかっていて、スキーに関しては不完全燃焼で学生時代を終えてしまった気持ちが強く、もう一度本格的にスキーをやってみたいと思っていた矢先に、タントスキークラブの存在を知り、入会しました。

スキーに関しては、飲み込みが悪いのか、センスが無いのか自分ではよくわかりませんが、壁にぶち当たりっぱなしの自分がまさかテクニカルに合格するとは思いもよりませんでした。

【事前講習】
既に1月に他スキー場で受講済みででした。シーズン初めに事前講習を受けておいて受験でのポイントを自分なりに早めに把握しておきたいという思いがありました。

【受験】
実は、2月に同じたかつえスキー場で受験をしたのですが、プライズ検定受付時間を間違えて、検定開始時間に遅刻する大失態をしてしまい、事前にアップするための滑走ができず、ぶっつけ本番で受験に臨むこととなり、全く気持ちにゆとりの無い状況で受験をすることとなり、そのような状況では当然結果も散々たるものでした。

なので、もう一度同じスキー場でリベンジをしたいと思い、検定に備えました。

今回の検定では、前回の反省も含めて検定前日に1日フリーで滑り、検定スケジュールを何度も確認し、前日の夜は350mlビール1缶を一気に飲み干し早めに寝ました。(笑)

検定日当日は3月下旬とは思えないほど、コースコンディションはとても良い状況でした。

私は、中回りと大回りがとても苦手で、いつもこの種目で点数を落としていたので、このシーズンはこの種目に絞って自分なりに練習を繰り返し実施してきました。

又、このシーズンは今までの滑りと考え方を自分の中ではかなり変えました。

検定の前半戦が苦手な中・大回りだったので気合が入りました!!

この苦手な種目を滑り終えた時、特に失敗したところも無く、自分の中では今まで練習してきたことがこの検定で表現できたのではないかと思いました。

検定前半で苦手な種目を終え、又、自分の中ではまずまずの滑りが出来たのではという手応えがありました。

苦手な種目を検定前半で終えてしまい、又、検定後半種目(小回りとフリー)に関しては、自分では不得意という意識は無かったので検定後半戦は気分的にはかなり楽な気持ちで臨むことができました。

全種目を終えて、特に失敗した箇所も思い当たらず、自分の持っている能力は出し切れたと感じました。これで結果が不合格なら、自分の力量はまだまだだと逆に納得できるとも思いました。

【結果発表】
今回の検定の結果発表は、近年あまり感じたことの無い緊張感が自分の中にありました。その理由として、今回の検定は今までのプライズ検定の中で一番手応えがあったからだと思います。

検定員の方々の総評が終わり、いよいよ合格者発表の時が来ました。最初に自分の受験番号の一つ前の方の名前が呼ばれました。受験番号順で合格発表を行っているのを前回の検定で判っていたので、次の瞬間が緊張のピークに達しました。

「合格者は以上です」・・・で、終わるのか、それとも、その後の受験番号が発表されるのか生きた心地がしませんでした。

そのようなことを感じている時に、自分の名前があっさり呼ばれました。やりました!!合格しました!!素直に喜ぶことができました。

晴れてテクニカルに合格することが出来ましたが、自分の中ではもっと上達したいと日々思っています。又、私の中ではスキーは今後もずっと続けて行きたい「生涯スポーツ」と位置づけていますので、今後も常に目標を持ちながらスキーをやっていきたいと思います。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=75点/Aフリー=75点/B中回り=75点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=75点/E不整地小回り=75点
合計450点

●スキー歴 20年

●現在の年間滑走日数
35日

●好きなスキーヤー
特に無し

●使用マテリアル(07/08シーズン)
スキー(ビンディング)/エラン FUSION PRO GSX RACE 170cm(エラン ELD 12)
/オガサカ KEO’S KS−ST 165cm(マーカー COMP 1400)
ブーツ/ラング SUPER COMP HP FIT 140
ポール/SWIX AURORA CT3 composite
ゴーグル/スワンズ

●好きなスキー場
六日町八海山スキー場、白馬コルチナスキー場、白馬さのさかスキー場、サンアルピナ青木湖スキー場、安比高原スキー場

●よく行くスキー場
六日町八海山スキー場

●オフトレーニング
テニス(初心者です。)

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≪クラウンへの道≫    VOL.9  山本孝幸

to the crown road‥

テクニカルを取得してから有余年‥ついにこの時を迎えた‥。

超上級者の証しとも言えるスキー検定最高峰の頂‥【クラウンプライズ】

目標というよりも、憧れでしかなかったその恐れ多い称号に自分は可能な限り近づけたらいいな‥。
そう思っておりました。が、しかし‥それでも最新の技術レベルを計る為もあって年に一度の受験は続けており、気がつけば次第に合格への意欲を持ちながら取り組んでいる自分がいたのでした。

【ガチンコトレーニング】
それは如何なるものか‥テクニカルを取得後、私にとって更なる飛躍をする為にも絶対に欠かすことのできない虎の穴?に入る必要があったのです。 かねてよりずっと念願であった選手のレッスン‥

全日本スキー技術選手権大会優勝4回、準優勝5回を誇り現在もその魅力溢れる滑りでトップ争いを続けている超攻撃型オールラウンドスキーヤー‥『柏木義之』 そう、言わずと知れた基礎スキー界の王様である。そのアグレッシブなスキースタイルで2000年の全日本技術選‥白馬八方尾根のランディングバーンで行われた決勝種目のロングターンに度肝を抜かれたのは今でも頭に焼き付いていて離れない‥。 最低でもテクニカルぐらいは所持していないとこの人からレッスンを受けるなんて恥ずかしくてとんでもない‥ そう心に決め、今やっとそのチャンスがやってきたのだ。してその内容は‥ 素晴らしかったことは言うまでもありません‥。正直ついて行くだけで精一杯でした(*o*) なぜならこの時の班のレベルはクラウン所持者&地方県連代表レベルといった人の集団、最低でもテクニカルという有様‥つまり私はこの班の中では一番下っ端のぺ〜ぺ〜なのでした。こんなレッスンの班なんてあるのか‥ しかし逆にそれが大きな刺激となり自分を更なる飛躍をさせるに申し分のない環境でした。そして今年そのガチンコキャンプはついに新旧チャンピオン揃い踏みという豪華共演が実現され、それはそれは大変にすばらしい期待通りの、まさに言うことのないスペシャルキャンプとなったのでした。 今シーズンこそは結果を出したい‥。真剣に思った。

【事前講習】
この年最初の受験会場に選んだのはなんと、車山高原スキー場!そう、毎年東京都技術選の行われる会場で普段ではわざわざ行きたいとは思わない?(笑)あの青氷バーンである。「車山でクラウン検定?‥チャレンジャーですね〜。」そんな声もいただきましたが(^^; 東京都予選も終わって間もなく私にとっては最も滑り慣れた実力の発揮し易い会場と判断し、受験に挑むことにしたのでした。

この週甲信越地方を爆弾低気圧が襲った為、車山にも50p程の積雪があったようでバーンは圧雪してあったものの、雪がやわらかい状態でビーナスもスポーツマンコースもひどい荒れ方になってきた。はっきり言って想定外(*_*; なんてこった‥いつものあの硬く滑りやすいバーンはどこにいった〜〜(>_<) それでもクラウン受験者の皆さんはさすが!ボコボコに荒れたバーン状況の中でも与えられた課題をそれぞれ果敢にトライしておりました。明日はいつもの車山に戻ると信じ、私も硬いバーンのイメージだけはしっかり残しながら注意された点を意識し、翌日に備えました。

残念ながらこの時の検定では合格に至らず、しかしながら小回り系ではすべて合格点に達し、キャプテンコースでの不整地小回り種目に至っては初めて合格点を出せた上、なんと81点を取得できたので大きな自信を持つことができたのでした。いよいよ見えてきた!次はひょっとしたらひょっとしちゃうかもしれない‥ 大きな収穫を得て車山を後にしたのでした。

【検 定】
再び挑戦に訪れた受験会場は首都圏より程近い「サンメドウズ清里スキー場」 事前講習は受けずに朝のアップのみで本番に臨みました。コンディションは万全!雪も天気もいうことなし!あとは実力を存分に発揮するだけだ。車山に引続きこの会場での検定を受験するのは初めてだったので、勝手がいまいちわからなかったのですが検定員の方が検定実施バーン、種目順、ローテーションから板チェンジのタイミングに至るまで親切丁寧に説明してくれたので焦ることなく受験することができました。

【1種目目:整地小回り】
昨年から常に合格点をマークできている種目。この種目を落とすわけにはいかない‥ いつも通り、普段の滑りを心掛けてミスだけはしないよう心掛けた。 やばっ‥1ターンだけ強いリバウンドをもらってしまった。が、リズムとバランスは崩さず次のターンに素早く入れたのでたぶんミスとは捉えられないだろう‥。まずまずの手応えだった。

【2種目目:整地中回り】
今シーズン最も得意にしている種目で加点を狙うチャンスの種目である。雪の状態も申し分なし!スペースよし、バランス、タイミングよし、自然と体が動く‥ イメージ通りの滑りができ、自己採点では81を付けた。

【3種目目:整地大回り】
斜度と距離がそれほどなかったのでスピードを落とさないようにすることと、回転弧の大きさに気をつけて滑った。切り替えで上に抜けないよう、課題にしている谷回りに特に気をつけて積極的に下に落ちていく滑りを心掛けた。スピードの出にくい状況ではあったが上手く演技できたと思う。

【4種目目:フリー滑走】
大回りの距離を伸ばし、2段構成になるようなコース設定にて行われた。後の講評で話があったのだが、予想した通り2段目の棚に差しかかるまでのスピードと入り方がポイントになると思っていたので縦目をキープし、早めのリズム変化の後2段目の棚以降はスピードを殺さないように板を走らせることを意識した。ゴールを抜けた後の感触としては手応えあり!

【5種目目:不整地小回り】
比較的斜度のやや緩いと思われる硬いコブ斜面にて行われた。どのラインも中盤以降は不規則なリズムになっており、油断すると走り過ぎてしまいがちなミスの冒しやすいバーン状況。コースの選択に迷ったが、事前に何本か滑った中で一番しっくりときた端のコースを選択して滑った。前回受験時の自信をそのままに、リズムよくキッチリと滑りきれた。欲を言えばもう少しスピードに乗って滑りたかったのだがリスクを避ける為コントロール主体で滑った。

【6種目目:不整地大回り】
不整地小回りと同様のコブ斜面、同様の位置からのスタート。しかもローテーションの関係で一番スタートとなってしまった‥(>_<) はっきり言って攻めようのないバーン‥最後の難関である。転倒だけは絶対に避けなくてはならない‥。無事完走することだけを考えて滑った。長い板に変えて滑ることも考えたが操作性を重視し、スピードは出せなくとも弧を描いて滑り降りることを意識して滑った。

【検定終了】
終了と同時にゼッケン回収‥「合格発表は○○時頃の予定ですのでスクールカウンターの前に集合して下さ〜い!」

毎回一番ホッとする瞬間である。ああ〜終わったぁ‥その後遅めの昼食を取り、全種目を振り返って自分なりにシミュレーション。今回はいけたんじゃないだろうか‥。手応えは今迄で十分でした。そのせいか合格発表では期待感一杯!講評の後いよいよ発表という時はもう心臓バクバクでした(>_<)

そして発表‥ 「え〜、今回はテクニカル、クラウンとも一名づつの合格者が出ております。」

とりあえず可能性は残された。合格者はいる‥後は自分の名前を呼んでもらえるかどうかだが‥。う〜‥呼んでもらえるのだろうか?? またいつもの通り別の人が呼ばれるパターンじゃないのか‥。 自分の名前が呼ばれるなんて全然想像できない‥あ〜もう早く発表しちゃってくれ〜〜〜(>o<)

「え〜それでは続いてクラウンの合格者を発表いたします。 (一同シ〜ン・・・・・。) 」

『山本孝幸さん!!』‥パチパチパチパチ〜♪

キタあぁぁぁ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!! まじッスかぁぁぁーーーっ???

しばらく呆然としてしまった‥。どうやらほんとに受かってしまったらしい‥。信じられない‥。ほんとにほんとか?

夢と憧れのクラウンプライズ。スキーを始めてまさか自分がこんなところまでこられるとはほんとに考えてもいませんでした。自覚できるのはいったいいつになることやら(自覚できないままかもしれませんが/笑) いつの日か自分がほんとにクラウンなのだと思えるよう、理想のクラウン像に少しでも近づくことができるまではまだまだこれからも余すことのない努力をしていかねばと思うと共に、これからも最高な仲間達と存分にスキーを楽しんでいきたいと思います!楽しませてもらえればいいのですが‥(^^;

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=80点/Aフリー=80点/B中回り=80点
C整地小回り=80点/D不整地大回り=80点/E不整地小回り=80点
合計480P(1/16人)

●スキー歴 20年

●現在の年間滑走日数
65日

●好きなスキーヤー
柏木 義之

●使用マテリアル(07/08シーズン)
スキー/オガサカ TRIUN−G 180cm(大回り系)
     オガサカ TRIUN−S 165cm(小回り系)
ブーツ/サロモン FALCON−RACE JAPAN(B/K)
ビンディング/マーカー COMP1200Titanium
ポール/SINANO
ゴーグル/BRIKO

●好きなスキー場
白馬五竜&47、八方尾根、戸隠

●よく行くスキー場
車山高原

●オフトレーニング
テニスを少々(^^; 他遊び系球技

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≪テクニカルへの道≫    VOL.8  小川 千草

2008年4月6日かぐらスキー場にてテクニカル合格することができました。

【テクニカル受検記 初受検】
初めての受検は、3シーズン前の2005年5月アライマウンテンでした。確かタントの有志でフリーで滑って、テクを受ける人は受ける、というGW企画に参加したのでした。テク検定ってどんなだろう?1回受けてみようかな!という好奇心から初受検。ゼッケンを付ける緊張感も2000年3月の準指検定以来久〜しぶりでした。このとき使用したスキーはロシニョールのバンディッドB2Wというセミファットスキー。春雪だからいいかなと思ったのですが、やはりテク検定としては合わなかったようで、事前講習のとき講師の方にスキーをジロジロ見られたのを覚えています。結果はもちろんひどいもので合格点までマイナス13点。特に、苦手の不整地小回りで転倒&コースアウトもあって散々でした。

【テクニカル受検記 2回目・3回目】
次のシーズンは、受検の機会がなく、チャレンジできず。

2007年の3月と4月に2回目と3回目の受検。(ちなみに6回の受検は全て新潟県連主催のテク検定でした、みんなが受けに行くところについて行っているうちにそうなりました。)またひどい点数かな?合格までは程遠いとしても、少しは良くなっていないかな?と思って受けてみると、意外にも合格点の出た種目もあり、自分の思った以上に合格に近づいている気がしました。この06-07シーズンは、初めて草技術選にも出てみたり、今までは自分のスキーの中では無かった技術志向がニョキッと芽生えたようなシーズンでした。

【テクニカル受検記 4回目・5回目】
そして迎えた07-08シーズン。なんと(自分でもびっくり)技術選東京都予選に初出場。

テクニカル合格への思いも強くなっていました。それまでは何となく力試しで受けていたのが、合格したい!と本気で思って受けるのは初めてでした。

ところがやはりそう簡単には行かず、2008年3月八海山では、前のシーズンより悪い点数。。。気を取り直して、次はどこで受けようかと考えていたときに、

Y本さん、I藤さん、K納さん、T岡さんといった、全員プライズお持ちの方々☆.:*:・'゜

と一緒に石打丸山で滑る機会があり、ちょうどその翌週にそこでテク検定があるので対策特訓(^-^)vをしていただいたのでした。

石打丸山へは、受けそうな人達を誘ってみたものの一緒に行く人が誰も見つからず、新幹線での単独行動。一人で受けに行くのは初めてで迷いましたが、せっかく特訓したし受けとこう!と向かいました。受付のときナショナルデモ初認定の飯酒盃講師にごあいさつ。事前講習は、先週の特訓の成果か調子が良いと感じました。検定当日は、受検者数の多さにびっくり114人!始めの2つの種目を無難にこなしましたが、待ち時間が長いな〜と思っていた3つ目の中回り、まさかの転倒。(まだスピードのない始めの1・2ターン目で内側に傾き過ぎてしまって、気温が上がってモサモサした雪がたまった所に内足をとられた。)中回りはどちらかというと得意なほうの種目だったので、とてもショックでした。気持ちの切り換えができずに動揺を引きずったまま4つ目5つ目の種目を滑ってしまいました。結果は、その精神状態が見事に反映された点数でした。後になって飯酒盃デモに聞いたところ、転んだ後の動揺は滑りに出ていたとのことでした(あんな大人数だったのにジャッジはよく見てるなー)。最後の種目は、不整地小回りでしたが、今まで合格点が出たことがなかったこの種目では初の合格点が出ました。これは本当に前の週の特訓のおかげ様と思います。

この日、たっちー(立川さん)が事前講習は受けず検定だけを受けに来ていて、検定が終わって「次はどこで受けます?」なんて話していたら、なんと!たっちー見事合格。不整地小回りすごい点数でした。ジャッジの飯酒盃デモの印象にもばっちり残っていたようでした。

【テクニカル受検記 6回目】
石打丸山での失敗に悶々と悔しさを募らせること2週間後、次に私が受けたのが2008年4月かぐらでのテク検定。もうこの2週間は、検定のことばかり考えて、各種目のイメージをしていました。あの中回りでの転倒が悔しくて、どういう気持ちで臨んだらいいのかなぁということもずっと考えていました。すると、合格したい、という気持ちが強すぎるとかえって力を発揮できないのではないかと思えてきました。なので、合格するように頑張るのではなく、自分の今の一番いい滑りができるように頑張ろう、と思うようにしました。目標はあくまで、自分のいい滑りを出しきること。

かぐらもまた単独行動と覚悟していたのですが、T山さんが一緒に行くことになり、結局一緒に受けてくれました。これだけ新潟県連で受けていると、あの人どこかで見たことあるなという受検者も増えてきましたが、さすが浦佐常連のT山さんはお友達ばかり。受付する前から元デモの豊野講師を見つけ、私もついでにごあいさつ。

かぐらでは先シーズンも受けていたので、事前講習のバーンが先シーズンと同じジャイアントコースで安心していると、不整地小回りだけがテクニカルコースに変更されて、斜度が急だしコブのラインも不規則で難しい。あーどうしようぜんぜん滑れない、と焦っていると、杵渕講師曰く「検定はコブ耐久レースでもチキンレースでもないので、無理に深いラインを滑る必要はありません。積極的な滑りを見せられるラインを選んでください」とのこと。夕方一人で練習して、深いラインをこわごわ滑るよりは、一番端の浅いラインをしっかり動きを見せて攻めて滑ろう、と決めました。それが今の自分のコブの滑りでは精一杯だと思ったので。

そして検定当日、1種目ごとに自分の最高の滑りをすることだけに集中しました。いつも検定のときお守り代わりに持っていたスキーメモ帳、今まで受けた事前講習やレッスンで言われたことが書いてあります。整地小回りの前になぜか頭がまっ白になり、落ち着くためにメモを見返しました。6種目、最後まで集中力を切らすことなく、終えました。大きなミスは無く、イメージ通りに滑れたし、今の自分の力は出しきれたと思えたので、これで不合格ならば悔いはない、まだレベルが達していなかったという結果を素直に受け入れられる、と思えました。

合格発表、ゼッケン順で10人ずつ並んだ列で私は一番後ろにいたので、名前を呼ばれたとき聞こえませんでした。前に出てからも、本当に私??と不安だったので、合格証を早く確かめたくて読み上げられるのを待てずにのぞき込んでしまいました、、、ちゃんと私の名前が書いてありました!もう嬉しくてニヤニヤしていると、この日も日帰りで来ていたたっちーが知らない間に写真を撮ってくれました。T山さんは、「一緒に受けた人が合格する」というありがた〜いジンクスの記録を更新したのでした。

【スキー歴、影響を受けたスキーヤー】
この「テクニカルへの道」の原稿依頼を受けたとき、私は正直戸惑いました。ここに登場する人達のように一直線に技術志向の道を私は進んできてはいないので。

初めてスキーをしたのは小学校1年生のとき、当時は盛岡に住んでいたし父親の影響で、自ら望んだ訳でもなくスキーをする環境にありました。高校の終わり〜大学の始めの頃、1級取得に燃えました。大学生の間は、冬休みと春休みを利用して岩岳スキー場にこもり、インストラクターの経験もしいつかは準指導員合格、ということが目標になっていました。大学4年生の年にタントが生まれ、その翌々シーズンに準指に合格。このあと、大きな目標を達成した燃え尽き感と、指導者として見られるプレッシャーをいつも感じて、楽しかったはずのスキーが義務のようになり、スキーをやめようと思った時期がありました。でも滑走日数はかなり減ったものの、完全にやめてしまうことはできませんでした。スキーの楽しさを思い出させてくれたのは、準指受検のときも大変にお世話になった瀬尾さんの小回り研修でした。

そしてこのとき、私のスキーライフを救い、それまで知らなかったスキーの楽しさを教えてくれたのが、プロスキーヤー山田敦さんでした。

ときにはコース外に出て、いろんな地形・いろんな雪質を滑らせてくれました。コブレッスンやポールレッスンもレベル問わず楽しかったし、バックカントリーも初めて経験させてもらいました。新しいスキーの世界が広がり、やめようなんて思いはどこかへ消えて、以前よりもずっとスキーが楽しく大好きになり、スキーに対する姿勢が前向きに変わっていきました。

だから、初めてテクを受けてみようと思ったときも、技術選に出てみようと思ったのも、山田敦さんから勇気をもらった気がします。そしてテクに合格できたのも、敦さんのおかげによるところが大きいと思っています。07-08シーズンも、敦さんのキャンプに何回か参加しましたが、毎回、スノーシューを履いて登って山の中を滑るという内容でした。スキーを背負って登ったり、深雪やクラストなどを滑ったりした効果として、ポジションが良くなったこと、バランス感覚が高まったこと、体力もついたこと、という本質的なところが良くなったと感じました。

1級からテクニカルへの道が私の場合一直線ではなく、思えば回り道をしたと感じますが、決して無駄な道のりではなかったと思っています。この回り道のおかげで、私にとってスキーの楽しさが前よりぐっと広がったからです。何よりこのようなスキーを楽しむ気持ちが、結果的にテク合格にもつながったのだと思います。

スキーの本質と無限の楽しさを教えてくれたのが山田敦さんとすると、私の中の技術志向へのモチベーションを高めてくれたのが、ナショナルデモンストレーター丸山貴雄さんでした。

数年前のオフシーズンの展示会イベントでお話しをして運命を感じ(笑)、その次のシーズンに受けたレッスンが思った通り分かりやすく楽しくそして熱くて、すっかりファンになりました。この頃から、技術選の観戦のほうに興味を持ち始め、丸山貴雄さんを応援しているうち、この大会にかける選手の方達のたくさんの熱い思いやひた向きな努力を知りました。貴雄さんのDVDを買い集めたので、技術もののDVDも見るようになりました。

06-07シーズン始めのタントのアサマ行事で、技術選班担当だった貴雄さんの班に幸運にも入れていただき、「この班になったからには技術選に出なくちゃいけないんだよ」と誰かに言われた冗談にも、まんざらでもない思いを持ち始めていました。

そして翌07-08シーズン、東京都予選に初出場することになったのでした。これまでは避けていた技術選という世界ですが、今ほどスキーに打ち込める期間もいつまで続くかは分からないし、ちょっとでもやってみようかと思ったことは後悔しないように挑戦してみようという前向きな思いからでした。この07-08シーズンは、貴雄さんのレッスンを受ける機会は残念ながらありませんでしたが、シーズン前からDVDを見ていたことで、テクへのモチベーションもかなり高まりました。


【目指すは・・・】
スキーの楽しさの感じ方は、人それぞれいろいろあって、技術の上達や検定という目標を追い求めることもそのひとつだと思います。2級だってテクだって、目標が達成できたときは当然とっても嬉しい。

ただ私の場合は、技術志向スキーだけになってしまうと息が詰まるようで苦しいので、深雪パウダーを滑ったり、仲間達と雪山歩きをしたりという私にとっての楽しいスキーがこれからもメインになっていくと思います。目標は、まだまだ苦手なコブや、コース内でもバックカントリーゾーンでも、いろんな斜面でいろんな滑り方ができるハッピースキーヤー!いつでもどこでもスキーを楽しんでいきたいと思います。

あ・・・。

そういえば、指導者の立場をすっかり忘れていました・・・

例えば「2級・1級に合格したい」とか、「テクって・・・?」という特に女性メンバーさん、私の経験からで良ければ、できる限りお答えしますので、よかったらいつでも気軽にお尋ねくださいねッ☆ d(-_^)

(長文失礼いたしました)

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=76点/Aフリー=75点/B中回り=75点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=75点/E不整地小回り=75点
合計451点

●スキー歴 25年(中断あり)

●現在の年間滑走日数
40日前後

●好きなスキーヤー
山田 敦、丸山 貴雄

●使用マテリアル(07/08シーズン)
スキー/オガサカ KC−RV17,サイズ165cm
ブーツ/レグザム DATA97
ビンディング/マーカー TITANIUM12.0
ポール/オガサカ
ゴーグル/スミス PHENOM

●好きなスキー場
白馬岩岳スキー場、 かぐら・みつまたスキー場(バックカントリーゾーン含む)

●よく行くスキー場
特に決まっていません(あちこち)

●オフトレーニング
テニス(お遊び)、 DVDを見てイメージトレーニング

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≪テクニカルへの道≫    VOL.7  立川 洋之

【まえがき】
スキーを始めた頃はバッチテストを受けることなど考えず、むしろバッチテストって何?みたいな感じでスキーそのものを楽しんでいました。それが、タントに入ってからは、周りの影響を受けてか、1級を取りたいと思うようになりました。1級までは比較的順調に取得できましたが、その後は特に目標もなく、テクニカルなど受ける気もありませんでした。

よく、今シーズンの目標は?と聞かれることがありますが、明確な目標などなく、気持ちよく滑りたいだけでした。

それがあるレッスンで、講師の方にテクニカルを受けてみてはと勧められ、何気なく受けてみました。結果は、マイナス3点。もう少し頑張れば合格できるのかなと錯覚しテクニカル合格が目標となっていきました。

【事前講習】
他会場にて事前講習は既に受けていたので、前日には受講しませんでした。

自分なりに前日に実施したこと。それは、充分に休養をとること、要はたくさん睡眠をとること。そして、ストレッチ。最近滑っていると、自分でも分かるほど後傾。疲れが溜まっているのか?それとも体が硬くなっているのか?どちらかが原因ではないかと勝手に考えてのことです。

【受検】
少し早めに会場の石打丸山スキー場に行き、軽く2〜3本練習。朝早いので、ゲレンデは整備されているものの、ザクザクのやわらかい雪でした。そんな雪に足を取られいきなり転倒。こんなのでは駄目かなと、早くも諦め気味でした。

とりあえずスクール前にて受付。ゼッケンをもらうと、108番。こんなにいるの?と思うほど多くの受験者でした。

結局この日の受験者は114名。人数が多いので、開会式では、受験者の意見を聞き、検定終了まで昼食をとらずに実施することになりました。おにぎりをポケットに忍ばせておいて正解!

1種目目 フリー
不整地小回り以外は、全てチロルゲレンデで行われました。
自分の順番は最後の方でしたので、まずは受験者の滑りをゴール地点で見学。どのラインを、そしてどのようなリズム変化を入れるのがスピードを落とさず滑れるのか、そのような観点で見ていました。そして自分が滑るときはライン取りだけを意識しました。

2種目目 整地大回り、3種目目 中回り
フリーより、若干スタート地点を下に移動。
これらの種目は一番安定している種目。でも、いつも合格点が出ない種目。結果、いつも通りの滑りでした。

4種目目 整地小回り
この頃にはゲレンデの状況は整地には程遠く、いわゆるナチュラルバーンでした。
そして、この種目は自分にとって一番バラつきにある種目。得点がプラスの時もあれば、マイナスの時も。とりあえず、スピードを出して滑ることだけを意識。

5種目目 不整地大回り
不整地と言ってもコブは無い、しかし受験者114名の5種目目、気温も高いので、コース全体が無数のトラックで荒れ果て、ところどころに削られた雪溜まりがあり、また違った意味での不整地でした。安定・スピードを意識して滑りました。

6種目目 不整地小回り
この種目だけダイナミックコース。まずは受験者全員でデラがけ。全く滑っていない斜面なので、斜面状況をじっくりと観察しながらのデラがけ。コブは大きいけど規則正しい、そしてザクザクの雪なので軟らかいという印象。
どのラインをすべるか直前まで迷いました。得意種目なので、デラがけされていない深いままの端のラインをいって加点を狙うか、もしくは、確実に真ん中のライン、スタート直全まで両コースの真ん中に立ち迷い続けました。いよいよ自分の順番。やはり確実に点数を取ることを考え、真ん中のラインへ。
初めは様子を見ながらの滑り。コブは大きかったけど、意外と滑りやすかったので、除々にスピードアップ。でも、距離がありました。最後の2〜3ターンぐらいは体力が持たず、流し気味。

【発表】
閉会式の時間に放送が流れ、合格者が多いので時間を遅らせるとの放送が。既に集合している受験者にどよめきが沸きました。

そして閉会式が始まり、まずは総評。不整地で、水を得た魚のような滑りをしている人がいましたが、整地での横の動き、不整地での縦の動きができている人が合格しています。この時、自分のことを名指しで言われているようで、既に合格は諦めました。

そして合格発表。名前が順番に呼ばれていきます。当然のように自分の名前は呼ばれていません。既に10数人呼ばれたであろうか。まだ合格者がいるのか、と思いつつ聞いていると自分の名前が呼ばれました。えー?という感じでした。確かに自分の名前を呼ばれたよな?と思いつつ前へ出て行きました。

すると、一人多い。合格者13名に対し、前に出てきた人が14名。最後に呼ばれたのは自分だよな?と、一瞬不安になりました。そして再度順番に名前の確認。なんと同姓同名の方がいらっしゃいました。

可哀相に・・・。

テクニカルに合格したものの、得点から分かるように整地種目が苦手。これからの目標は整地種目でも合格点を出すこと。でも、やはり自分にとってスキーは楽しむためのもの。あらゆる状況・斜面でも楽しく滑るためのひとつの手段として技術の向上を図っていきたいです。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=74点/Aフリー=74点/B中回り=74点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=75点/E不整地小回り=78点
合計450点

●スキー歴 20年、基礎スキー歴12年

●現在の年間滑走日数
30日

●好きなスキーヤー
山木 匡浩、山田 敦

●使用マテリアル(07/08シーズン)
スキー/NORDICA SPEEDMACHINE MACH3POWER,サイズ170cm
ブーツ/ラング WORLD CUP 120
ビンディング/マーカー
ポール/オガサカ LC−FS
ゴーグル/OAKLEY Wisdom

●好きなスキー場
八甲田、ニセコ、志賀高原

●よく行くスキー場
ノルン水上

●オフトレーニング
なし

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≪テクニカルへの道≫    VOL.6  竹島 幸男

【まえがき】
2シーズンほど前、タントの人達からテク一緒に受けてみようよ!!と誘われ、何となく八海山でプライズテストを受けたところから、私のテクニカルプライズ取得の道は始まりました。

テクニカル??プライズテスト??それって何やるの??まあ、現在の自分はどんなものなのか点数をつけてもらおう!! テクはそれとなく1級以上の人達が受ける資格があるとは聞いていましたが、まさか自分が受検することになるとは・・・

そんな私が2008年2月24日(日)野沢温泉スキー場にてテクを取るまでの長〜い道のりが始まりました。

【2シーズン前初受検】
プライズテスト前日に行われた事前講習では、不整地大回りや不整地小回りといった、これまで意識的に避けていた斜面を滑らなければならず、不整地嫌いの私は2ターン目には早くも発射!!ジャッジの方々(みなさんご存知の新潟県のナショナルデモ3名)からのコメントは一言だけ。

『気をつけて滑りましょうね・・・』

明日の本番はどうなってしまうのだろう??まあせっかく受けるのだから、合否は別として楽しんで滑ろう!!そんな事を考えながら、夜になるといつものようにアルコールが私の体に吸収されていきました。 さて、本番当日です。セパレートされたバーンを滑るのは結構気持ちが良いです。前日発射してしまった不整地種目もとりあえず無事完走。整地種目は自分でもあれ??思っていたより滑れるなあ〜。なんて思っているうちに終了しました。(100名以上も受検者がいたので昼休憩無しで検定をする事も初めて知りました。)

結果は思っていたとおり不合格。しかし!!整地小回りはまぐれの77点、他の種目も2つ合格。あと3点で合格するほどの点数だったのです。正直、自分でもびっくりしてしました。これって、テクも夢じゃないかも。そのようなわけで、初受検が終わりました。

【1シーズン前の受検】
昨年のリベンジを果たすため、この年は1年間テク取得を目標にスキーをしてみる事にしました。昨年あと3点だったから、今年は何とかなるだろう。そんな気持ちがどこかにあったかも知れません。 不得意種目である不整地は、得意の整地種目で加点してリカバリーすれば、どうにかなるだろう。しかし、プライズはそんな甘いものではありません。昨年点が出た得意種目だけでは総合で合格点に達しないばかりか、ゲレンデ状態によっては、昨年合格点が出たはずの種目すら合格点が出ないのです。やはり、根本的に考え方を変えないと受からないのかなあ〜

そのようなわけで、結局シーズン中に3度トライしましたが、全て撃沈したシーズンでした。

【07-08シーズン】
今年こそは本気でテクを取りに行こう!!

そう思ってシーズン突入です。昨シーズンの反省から、スピードの必要性と、どの種目でも合格点を取る滑りをしないと合格する事は厳しいのでは?そのような事を考えた結果、今シーズンは、これまで考えもしなかった事にチャレンジしてみる事にしました。

その一つが東京都技術戦出場です。以前もタントのIさん達に誘われてはいたのですが、なかなか出場に踏み切れずにいました。

なにせ、ものすごいバーンだということでしたので・・・。

しかし、この大会に出場したおかげで、これまでにない良い経験ができました。これまでスキーをやっていて経験した事のないバーン状態での滑りや大会独特の緊張感。それだけでなく、何よりもあのすごいコースを滑りきったという自信がついたのです。氷のような車山のバーンで滑れれば、大抵のスキー場は簡単に思えるようになります。今回、テク検定で使用した野沢のカンダハーコースでさえも、簡単に思えました。東京都技術戦恐るべしです。

【事前講習】
昨年も野沢でテクを受けたのですが、今年は検定バーンが変わってしまいました。いつもはレース専用バーンのためクローズになっているカンダハーコースです。あれ??昨年検定をしたバーンで練習したのに・・・。運にも見放されてしまったし、やはりテクは難しいのかなあ?そんな事を考えながら事前講習が始まりました。

2月の検定ということもあり受験者はやや少なめですが、受験者のレベルが高い・・・。この中から何人合格するのだろう?

野沢はクラウン受検班とテク受検班が一緒に講習を行います。午前中は大回り系、午後は小回り系種目の講習です。ここではライン取りやジャッジから見た着眼点などを教えてもらいました。スキー場ごとで観点が多少違うので、時間とお金が許せば事前講習はできるだけ受けた方が良いと思います。ここで言われたのは、タイムを競っているわけではないので、過度のスピードはいらないこと、バーンに適した滑りして、ジャッジに演技を見せるようにとのコメントを言われました。

こんな訳で事前講習は無事終了したのですが、事件はその直後に起こりました。講習終了後、別のバーンで不整地小回りを練習中に足をひねってしまったのです。あ〜あ、やっちゃった・・・

幸い大きな怪我ではなかったので一安心ですが、時間が経つにつれ、足の痛みと同時に雪が積もって前が見えなくなっていきます。明日の本番大丈夫かなあ〜。

【受検】
日曜日は昨日から降り積もった雪が50cm以上。雪と風がひどく警報発令、朝のテレビニュースを見ると道路も通行止め、といった最悪のコンディションです。今日って本当に検定をやるの?リフトは動くの?昨日怪我した足も痛いしどうしよう?不安いっぱいでスクールに到着です。「受検取りやめ」なんて事も考えましたが、昨日、事前講習と検定料を同時で支払った事を思い出しました。こりゃあ、もったいないしやるしかないなあ〜。

検定バーンに移動してみると、あら??どこに整地があるの?昨日から降った雪があまりに多すぎて、整地バーンがなくなっています。すべて不整地バーンでの検定のようです。

午前中は比較的荒れてないバーンを探し、整地と見みなして大回り、フリー、中回りの種目です。一種目の整地大回りは、慣れていない不整地での種目とあって、まったく自分の滑りができませんでした。ゴール後、これではまずいと思い自分の滑りを考えました。そうすると、ひとつの事を思い出したのです。それは、1週前に参加したタントのジュネスでの滑りです。ジュネスは新雪のパウダーコースだったので、ある意味不整地です。あの時の滑り方は、体重を後ろにして雪の抵抗を少なくして滑っていたはず。「そうだ、あの時の滑りをすればいいんだ!」そう思ったとたん、だいぶ気が楽になりました。その後、午前中の種目はどうにか無事クリアーです。

午後の種目は小回り、不整地大回り、不整地小回りです。本来ならコブバーンで行う不整地種目も積雪でコブがつぶれてしまい、新雪に近いナチュラルバーンでの検定です。これは自分向きのバーンかも?なんて事を考えながら、途中でスピードが落ちないようにする事だけを心がけながら滑りました。その結果、多少体のばらつきはありましたが、どうにかゴールする事ができて無事検定終了です。

検定終了後の講評では、バーン状態は良くなかったが、このバーン状態に適したポジションやスピードを見ていたとの事でした。

検定終了後、お茶を飲みながら次はどこで受けようか?八海山OR石打丸山あたりではとりたいね〜なんて話をしていました。

【発表】
野沢の発表は、全受検者の点数表貼りだしと合否に関係なく個人の点数が入ったジャッジペーパーがもらえます。貼りだしてある点数表をみると、私の名前に○がついているようです!!あれ?人違い?計算間違い?なんて思いながら、次にジャッジペーパーをもらってみても、合格の文字が書いてあります。なんと、合格してしまったのです!!結果は中回りのプラス1点があって、どうにかギリギリ合格の450点でした。という事で、5回目の受検でテクに合格してしまったのです。

今回のテク合格は、決して実力がともなった合格ではありません。運も見方にした結果、合格できたと思っています。今後は、条件付(不整地は除く)のテクニカルとは言われないように、しっかり練習して本物のテクニカルの滑りに近づけるようになりたいと思っています。そして、いつの日かクラウン受検ができたら良いなあ〜なんて思ったりもしています。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=74点/Aフリー=75点/B中回り=76点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=75点/E不整地小回り=75点
合計450点(6/31人)

●スキー歴 25年、基礎スキー歴12年

●現在の年間滑走日数
48日(今シーズンは過去最高でした・・・)

●好きなスキーヤー
上村 愛子

●使用マテリアル(07/08シーズン)
スキー/オガサカ・KEO'S KS-AM,サイズ170cm
ブーツ/レグザム・Forte100
ビンディング/マーカー COMP12.0
ポール/シナノ Free-SV
ゴーグル/スワンズ

●好きなスキー場
蔵王、野沢、ニセコなど温泉があるスキー場

●よく行くスキー場
八海山、八方尾根(「八」がついているところ?)

●オフトレーニング
年に数回のインライン(BBQ付)、ジムでの筋トレ、水泳、

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≪テクニカルへの道≫    VOL.5  篠崎 俊介

【まえがき】
2007年2月11日(日)、12日(祝)に車山高原スキー場にて事前講習、検定を受けました。

使用したバーンを簡単に説明しますと、整地大回り、小回りは斜度35度位のバーン、不整地大回り、 フリーは斜度35度位のピステの入った微妙にうねりのあるバーン(整地用のバーンよりは若干斜度が緩い)、 不整地小回りはめちゃくちゃ深くて硬い(痛い)コブ、中回りは整地緩中斜面でした。 使用したスキーは小賀坂さんのKC-RV17の170cmです。

【事前講習】
まず整地・不整地大回り系について。練習しているスキー場にはこのような急斜面はなくはっきり言って不安でした。 「多分ビビッて落ちて行けないんだろうなぁ。」と思い、ターン後半での外向傾と、切り換えでの重心移動に特に注意して臨みました。 がしかし、実際滑ってみると想像以上に怖くて身体は動かないし、ターン後半外脚逃げてしまうはで、うだうだでした。 何本か滑り、多少なれたので程々にはなりましたが・・・。

整地小回りは暴走せずにセーフティーに、そして弧を意識して滑ろうと思いました(かなりの急斜なので、嫌でも身体は落ちていきます・・・、怖かった。)。 それなりに滑れたと思いました。しかし後でビデオを観てみるとズレズレでなかなか落ちてこなくて、つまらない滑りでした(意外でした。 「もっと落ちていかないといけないんだ。」と、すごく為になりました)。

不整地小回りについて。先々週行なわれた技術選東京都予選の影響でコブがとても深くなってしまっていたのです。 だから受験者の皆さんかなり苦労されていました(痛そうにコケている方が数名いらっしゃいました。)。 僕は小心者なのでかなりセーフティーに滑ったのですが、それでもやられてラインが変わったり、途中で止まっちゃったりして、 本番一番不安な種目となってしまいました!(おかげで講習後コブ中心に居残り練習を行い、程好く太ももが張っちゃいました☆。)

【受検】
当日は晴天でバーンも硬すぎず状態が良く、言い訳のできない絶好の受検日和となりました。

まず不整地大回りをやりましたが、無難にこなし、フリーも不整地と同じバーンでスタート位置を高くしただけでこちらも無難にこなせたと思います。

次に整地大回りです。「不整地大回りと同じ感じで滑れればいいかなぁ」、と思って滑りました。しかし斜度が不整地で使用したバーンより急であることをちゃんと意識しなかったため、演技全体的に外脚の捉えが甘くなってしまいました。やっちゃったって感じです。

整地小回りはつまらない滑りながらも無難に落ちてこれました。

次に一番不安な不整地小回りです。緊張は頂点に達していました(お恥ずかしいことに「転んだらどうしよう!」という、非常に浅いラインでの緊張ですが。)。 しかし、直前のバーン説明で「コブの深い中央のラインと浅い端のライン、どちらでもいいですよ。」と天の声が!! 浅い方はコブが不規則でゴール付近は深いコブもありましたが、終始深いよりは全然ましだと思い、迷わずコブの浅いラインを選びました。 救われた気持ちになりました。実際滑ってみると前半はとても気持ち良く行けたのですが、調子に乗って加速したまま深いコブに突入したら、 おもいっきりやられちゃいまして、何とかリカバったのですが、のろのろ運転(時速1km位)になってしまいました。情け無い!大失敗でございます(泣)。

最後に中回りをやりました。「さっきは失敗したけど、最後の種目だから集中しよう。」と臨みました。しかし、これまた失敗に終わったのです。 滑り自体はそれなりだったと思うのですが、コースに一般のスキーヤーの方が入って来ないか十分確認してからスタートしなかったため、 その方を避けるためにリズムを変えてしまったのです。

ギャー!!

ということで、2種目失敗してしまった私は「次どこで受けようかなぁ、菅平かなぁ…。」なんて思い、かなりへこんでいました。 そして発表までの約1時間位、サポートに来てくれた仲間達と滑っていたのですが、はっきり言って辛かったです。

【発表】
発表前の講評では主任検定員の方のコメントは「皆さんまだまだ滑り込みが足らないです。」等、誰も受かっていないような辛口なものでした。

そして発表、「篠崎さん。」なんと合格しちゃったのです!!「どんな点数だったんだろう、ホントに僕?」とリザルトをみると、 大失敗のコブ滑りと中回りはマイナ1でした。しかし、不整地大回りとフリーでプラ1ずつ頂いていたのです。ということで、 念願のテクニカルプライズを何とか取得致しました。

【最後に】
失敗した種目もあり満足のいく結果ではありませんでしたが、今回の検定では技術的にも精神的も大変勉強になり、更にスキーが楽しくなりました!
今後は準指、クラウン、技選(都予選)にも挑戦したいと考えています!

また、検定当日忙しい中、サポートに来てくれたペンネーム"島のYukibito"さん、ありがとうございました。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=75点/Aフリー=76点/B中回り=74点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=76点/E不整地小回り=74点
合計450点(1/14人)

●スキー歴 19年、基礎スキー歴10年

●現在の年間滑走日数
30日

●好きなスキーヤー
上村 愛子

●使用マテリアル(06/07シーズン)
スキー/オガサカ・KC−RV17,サイズ170cm
ブーツ/ラング LF120
ビンディング/マーカー COMP14.0
ポール/オガサカ FS
ゴーグル/ウェプス ガスト

●好きなスキー場
白樺湖ロイヤルヒルスキー場、八方尾根スキー場

●よく行くスキー場
白樺湖ロイヤルヒルスキー場

●オフトレーニング
バランスボール立ち、バランスディスク立ち、野球、フリスビー(アルティメッ ト)

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≪スキー技術の飽くなき挑戦≫    VOL.4  波賀 恵子

タントと出会ったのは、5年前。
スキーをしたい。
年に2、3回スキーに行けたらとホームページにアクセスしたのが始まりでした。
初めての参加は、パラグライダー体験企画。
タントスキーレッスンで初めて教わったのは、菊地先生。
そんな私は、小さなコブ2コくらいしか滑れない。コブや小回りなんて面白くもない。
整地で大回りしていたい。女性スキーヤーでした。 ところが、戸隠のフリー企画で、あるメンバーに出会い、過酷なスキー生活が始まったのです。 (T_T) ウッウッッ

・・・・(省略)・・・・・

テクニカル合格には、3年ものながぁ〜い歳月がかかりました。
1回目受験は、2年前の3月初旬、1ヶ月ぶりのスキーで、−14点。 2回目受験は、1年前の3月初旬、懲りずにまたまた1ヶ月ぶりのスキーで、−13点。
3回目受験は、今年の2月初旬、初めてのスキー場、さすがに学習して1週間ぶりのスキーで、
−12点・・・・・・・・を目指して、エイッ、エイッ、オーッ(^-^)/

会場となったスキー場は猪苗代スキー場。昨年テクニカルを取得された山本さんにスキー場を厳選してもらい、いざ出陣!! とは言うものの、そのスキー場に行ったことはなく、コース・斜度・検定バーン難易度等も全く知らない有り様。 厳選してくれたはずの山本さんも「データなし」・・とりあえずがんばれとのこと(^^; 相変わらず厳しいことで・・(>_<)

【事前講習】
まずは足慣らしにと、圧雪されてないぼこぼこの中急斜面で、ポジションの確認やダブルストックでの小回など基礎レッスンから始まりました。

そして、圧雪された中急斜面へと移動し、やっと気持ちよく大回りできると喜んだのも束の間。整地ではなくコブ斜面でした。

何とか滑り降り、ホッと一息ついた瞬間、講師の一言が・・・

「じゃ、ここからは不整地大回りで。」

え〜っ!?ピンチですっ!!めちゃめちゃコブ斜面ですっっっ!!!

「大きな溝は、次のコブまで跳んでください。」

って、そんなことしたことないですーーー。

「じゃ、行きますので皆さん気をつけて滑ってきてください。」

気をつける余裕なんかありませんっっっ。

心の中で叫んでいましたが、そんな抵抗も空しく順番がやってきました。しょうがなくスタートを切りました。1ターン、2ターン・・・・・と、 どんどんスピードに乗ってきました。コブが深く、吸収動作で精一杯でした。そんな目の前に雪溝が!!必死にトップを抑えたら、 両スキーのトップがみごとにコブに突き刺さり、次の瞬間、私は板を残して宙に舞い、コブ2つくらい先に頭から着地。勢い余って前転。 (クラウンの事前講習を受けていた知り合いは、そのときの様子を「スーパーマンみたく足の先まで綺麗に伸ばして飛んでたよ」と語ってくれました。 心配なんかしてもくれず大笑いで。(- -; )

あ〜〜〜、これで終わりだとがっくり肩を落としながら講師のもとまで滑り降りると、 「さっ、気を取り直してもう一度不正地大回りしましょう。あまり左に行かないようにしてください。モーグルコブがありますから。」

と、まぁこんな感じで事前講習を受けました。 昨年から事前講習の内容は、検定の評価に含まれないため、コブ斜面での転倒もリセット。検定当日にいい滑りができれば良いのだと、 次の日に備えることにしました。

【検  定】
急斜面大回りから始まり、急斜面小回り、不整地小回り、不正地大回り、中斜面中回り、総合滑降の順でした。 初めの2種目については、無難に終えたといったところでしょうか。

最も難関のコブ斜面では、検定員が降りた後に山本さんがビデオを持って先に滑り降りてくれました。山本さんをお手本にして滑ろうと思った私は、イメージを作るべく、山本さんの滑りに注目していました。と、4ターン目で山本さんが消えた?まさかっ!?山本さんが転倒!!ビデオは大丈夫??講師の方や受験者の人たちはみんなビデオの心配をしてました(^^; 

いよいよ本番・・ラインは1本。ここを行くしかない(>_<) 体が遅れないようにとそれだけ考えて滑りました。あまりに慎重になりすぎたらしくスピードがなかったそうですが、私には限界の滑りだったと思います。 次に待っていたのは、昨日、大転倒した不整地大回りでした。昨日に比べて、コブが育っていたため、スタート位置が若干下がりましたが、私にとっては、あまり変わりはありませんでした。弱気になって体が引けてしまうことだけはしたくないと思い、整地大回りと同じようにイメージを作り滑りました。3ターンまではイメージどおりの軌道でしたが、4ターン目で深いコブの方に引き込まれていきました。あちゃ〜。入っちゃった〜。でも、何とかごまかし、無事ゴールしました (^^ゞ

続いて、中回り。一般的には一番点の取りやすい種目のようですが、内足の使えない私にとっては、辛い種目でした。案の定、最悪な滑りをしてしまいました。

最後は、総合滑降。スタート位置から斜面は全く見えませんでした。距離感がつかめず、構成がたてられませんでした。というわけで、行き当たりばったり。とりあえず大回りスタートで、どこかで小回りを入れたようです。どんな滑りをしたのか憶えていませんm(_ _)m

はぁ〜、だめですぅ〜・・ テクニカルなんて私には無理だぁ〜!!

そして発表の時間がきました。スクール受付のあるレストランの奥に集合しました。
初めに主任検定員の方から講評をしていただき、手厳しいお話しを頂戴致しました。

ひょっとして合格者は0かしら?・・。(>_<)

 「それでは発表致します!合格者は・・  波賀さん! ・・・以上です。」

えーーー!!! 受かっちゃったぁぁぁーーー!!!  しかも私だけ・・(>_<)

あたふたしながら合格証を受け取りました。ウッウッッ (涙)

こんな私でも合格することができたのは、山本さんをはじめいつも一緒に滑ってくれたみなさん、タントのみなさんのおかげです。ありがとうございました。

これからも楽しくスキーをしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

速く滑れたらもっと楽しいかな?
コブを滑れたらもっともっと楽しいかな?
急斜面を滑れたらもっともっともっと楽しいかな?
カービングができればもっともっともっともっと楽しいかな?

と思っています。また、みなさん一緒に滑ってください。

2005.2.6  猪苗代スキー場にて

                                                      波賀恵子

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=75点/Aフリー=76点/B中回り=74点
C整地小回り=75点/D不整地大回り=76点/E不整地小回り=74点
合計450点

●スキー歴 11年

●現在の年間滑走日数
25日前後

●好きなスキーヤー
切久保深雪さん

●使用マテリアル(04/05シーズン)
スキー/オガサカ・KC−RV160cm(大回り系)/オガサカ・TR150cm(小回り系)
ブーツ/レグザム・DATA95
ビンディング/マーカー
ポール/SINANO-102cm
ゴーグル/axe

●好きなスキー場
白馬五竜&47/戸隠スキー場

●よく行くスキー場
車山高原

●オフトレーニング
テニスを少々(^^;
たま〜にストレッチ

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≪クラウンへの道≫    VOL.3  伊藤 毅之

≪スキーを楽しむためには技術向上はかかせない、行きつく先には何があるのか≫ クラウンプライズにまぐれで合格してしまったのだ。 自問自答する、自分はこの資格を持っていることを自慢していいのであろうか? クラウンというレベルはこんなものなのか?こんな簡単に取得していいのだろうか? いやダメだダメに決まってる。クラウンはもっともっと凄いはずだあぁぁ〜・ ・ ・ ・ ・

思えば7、8年前に、初めてバッチテストの2級を受験した、スキースクールとかでレッスンを受けたこ とがない自分は、一つの斜面を上から下まで転ばず滑り降りてこれれば、「うまい」と思っていた、だから2級くらい受けてみたら一発で受かるだろうと過信していました。

結果は正確には忘れてしまったが−20点ちかくの完璧な不合格だった。 今でも忘れない、あの屈辱的な思いと決心を! この不合格が、自分のスキーに対する思いを強くさせました。 今度は'絶対合格してやる'

その後、レッスンに入り学び翌年に、2級に合格することができた。よーしさらに1級も欲しくなった、受けちゃえ、とその年に受けてみた、さずがに落ちた。ショック!でもさらに学びまた翌年にはなんとか1級にも合格できた。

でも思う1級って夢の資格だと思っていた自分が、いざ取得してみたら、案外そうでもないんだなと、なぜなら、さらにもっともっとうまい人がたくさんいるからだ。 この先どうしようか?よしやっぱりテクニカルプライズを目標にスキーするしかないな! と思い受験資格を調べてみると、1級の合格証の他にSAJの会員証が必要なんだ、SAJに問い合わせしてみると、SAJの会員証を作るためには、どっかスキークラブに入らないといけないことが、初めてわかった。

えっ??スキークラブというものがあるんだ!お恥ずかしい話し1級に合格するまで、クラブの存在があるなんて夢にも思っていませんでした。という訳で、タントスキークラブに入会したんです!

でもやっぱりテクニカルの道は険しかったです。なんど受けても惜しいところで不合格、落ちるとさらに課題ができ、レッスンに入り練習して自信をもって受けても、また不合格の繰り返しでした。それと同時にSATスキー技術選にも出場することになりました。 これがまたスキーをする上で大きな目標ができ、自分を更に熱くスキーへの飽くなき道に引きずりこまれたのでした。そのうちスキーへの思いは、この大会で、最終日まで残りたい、順位も上のほうの成績を残したいと思うようになっていきました。そのためには何をすべきか、トップ選手はどういうトレーニングをしているのかと思うようになり、プライズ検定は、この大会に出るための度胸試しのようになっていきました。

とはいってもテクニカルプライズという資格は欲しい訳なんですが…
なんとか3年越しで合格することができました。

さぁ残るはクラウンのみバッチテスト最高峰の資格を受験できる資格を手にした自分は、なんとその次の週に受けてしまったのだ、一緒に受ける連中に驚かせようと思い、テク受かったの内緒にしていったから、みんなは自分がテクを受けるもんと思っていた。でも自分がクラウンの受付に並んでいるのを見て、友人は「テクの受付はあっちだよ」言った。そこで自分は「いやクラウン受けるからここでいいんだよ」と言ってしまったのだ〜!友人達のちょー驚いた顔がおもしろかったなー…ってな感じで、記念受験はもちろん不合格で終了したのでした。ちゃんちゃん!

【クラウンプライズ受験紀】
そして翌年の'05年4月23、24日に 新潟県スキー連盟主催  会場:ガーラ湯沢スキー場 にてクラウンプライズの検定に挑戦した。

このガーラでの検定はプライズ検定には珍しく、テクニカル検定はない、言わばクラウンのみの検定になるので、受験者はもちろん、テクニカル所持者になる訳で、受ける自分にとっても、いろいろな滑りが見れてすごーく勉強になるだろーなと楽しみに胸が膨らむ(ボヨヨーン)いや、はずむか! さらに検定員はデモの方々が来てくれるので、期待も倍増なのです! だから受験者は毎年100名ちかく集まるんです。ちなみに今回は74名でした。

【講習】
23日は1日講習で、お目当ての豪華講師は、あの現役ナショナルデモの片山秀斗さん、SAJデモの大森宏樹さんに元ナショナルデモの里吉さんの3名の豪華な講師による講習でした。 講習内容は受験者の人数が多いので、3人の講師は下でずーっと立ってて、講師が手をあげたら順番に出て、その講師目掛けて滑り、コメントをもらうというやり方でした。

さずがに講師が3名しかおらず、受験者数が多いので順番がくるまで待ちぼうけ、午前中は大回り2本、小回り2本、中回り1本しか診てもらえませんでした。 コメントも注意はされたが、まずまずの内容でした。 午後は、大回り不整地2本、小回り不整地2本、フリー1本を診てもらいました。 大回り不整地は、実際検定場所と違うバーンでやったのですが、コブだらけでちょー恐かったです。 なので消極的にいってしまったら、バレバレでもっとズラしをうまく使って丁寧にかつ積極的に滑ってきてくださいと言われてしまった。 でも不整地小回りは、2本ともそくOKと言われコメントなしでした。うーんなんか言ってくれよーと思いましたが、内心うれしさでいっぱいでした。フリーも1本だけでしたが、スピードにのっててよかったとのことだったので、まずまずの手応えで講習を終えることができました。でも本番でしっかり滑らないといけないので、気持ちを引き締め、次の日の検定に挑みました。

【検定】
当日の検定は天候も良く、昨日の講師3名+主任検定員として、ガーラ湯沢校長かつ元デモの佐藤譲さんが登場しました。 4人の検定員のもとクラウンプライズの検定が行なわれました。 私、伊藤毅之のゼッケンは6番、1種目目は6番目のスタートで2種目目からはローテーションにより12人ずつズレてスタートしました。

1種目目 整地大回り(ジジコース)
斜度がそんなに急でないので、しっかりスピードにのり、丁寧に谷回りをしっかり作って滑ることができた、ミスもなく自分の大回りができたと思います。

2種目目 フリー(ジジコース)
スタート地点を変え、整地大回りより長い滑走となりました、とにもかくにもスピードを落さないようにしないといけないので、スタートの合図で思いっきり漕いで漕いで漕ぎまくり、さらにクローチングを組んで直滑降をしました。それから大―中小―大のリズムで滑りました。聞くところによると自分が一番スピード出てたと言われ、暴走したかなとちょっと不安になった。

3種目目 中回り (ジジコース)
整地大回りと同じスタート地点、昨日の講習でこれなら合格点あげると言われていたので、昨日の滑りのままイメージして滑った。その通りの滑りができたと思う。

4種目目 整地小回り(ジジコース)
スタート地点も同じ、まず心がけたのは、2軸の運動をしっかり作ること、あとはスピードを抑え、弧を描くことえを考えて滑りました。正直、整地小回りは苦手な種目!(課題を克服しなくてわ!)

5種目目 不整地大回り(ジジコース)
昨日はちょーコブコブバーンだったが、危険すぎるとのことで、ジジコースに変更、整地種目をしたあとのちょっと荒れたバーンだったが、ほとんど整地みたいなものだったので、普通の大回りになった。

6種目目 不整地小回り(グルノーブルコース)
この斜面は急で大きめのコブがたくさんあるバーン、一番気をつけなければいけない場面でした。 昨日の講習で一発OKをもらってはいるものの、本番では、さすがに最後の種目だけあって緊張した。 スタート順番はちょうど真ん中あたりだったから気持ちの整理もでき、ラッキーであった。 でもちょっと緊張して消極的な滑りになった気がするが、なんとか滑り降りた。

全種目が終了し、仲間達と会話を交す、もしかしたら、もしかするかもねーなど言われ、自分でも今できる滑りを納得のいく形で終えることができたので、満足であった。

【結果発表】
受験者数74名みなゼッケンを付け、ゼッケン順に整列する。 新潟県連の発表は、貼りだしではなく、合格者は名前が呼ばれるのです。

まずいつも気にするのは、この中のだれか一人でも合格者はいるのだろうかと思ってしまう、 だから検定員の持ち物をチェックし、あの箱のなかには、もう誰かの合格証とバッチが入ってんのかなと気になってしかたがない。しかもクラウンの場合は、「今回は合格者なしです。」がよくあるのです。

そうこうしてるうちに、主任検定員の佐藤譲さんが講評を行ない、いろいろ指摘を言いました、自分にもあてはまるところがあったので、これはダメだなーと思って、シュンとなってしまいました。

そして合格発表のときがきた。

もうシュンとなってるので、あまり期待もせず無心でいたら、一言目に「ゼッケン6番 伊藤毅之さん」と言われて「え〜〜〜!!!」と、ちょー驚いてしまいました。(やべー受かっちゃったよ)と複雑な気持ちになり、ぼーっとしてると、里吉さんが、「前に出てきて」と言うので、みんなの前に立たされてしまった。 それから何人か名前が呼ばれ、自分も含め5名の合格者が発表されました。 受かってしまったものはしかたがない、今の実力では正直、堂々とクラウンですとは言えないけど、06シーズンが終わるころには、堂々と言えるように、また、この資格に恥じないように、技術を磨き、今シーズンがんばろうと思う今日この頃です。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=81点/Aフリー=81点/B中回り=80点
C整地小回り=79点/D不整地大回り=80点/E不整地小回り=80点
合計481点(+1点)

●スキー歴 10年

●現在の年間滑走日数
50日前後

●好きなスキーヤー
白河三枝

●使用マテリアル(04/05シーズン)
スキー/オガサカ・KC−RV175cm(大回り系)/オガサカ・UNTY-EX165cm(オールラウンド)
ブーツ/レグザム・DATA100
ビンディング/マーカー
ポール/オガサカ
ゴーグル/ブリコ

●好きなスキー場
石打丸山スキー場

●よく行くスキー場
菅平高原

●オフトレーニング
トレジムにいくがやせな〜い!(>_<) インラインを少々

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≪スキー技術の飽くなき挑戦≫    VOL.2  加納 昇

今から5年前・・・。タントに入ったばかりの僕はまだ何の資格も持っていませんでした。もちろん、資格があるのは知っていましたが、特に興味もなく、滑っていて楽しければそれで良いと思っているだけでした。

ところが、タントに入りいろいろ話をしてみると、1級、2級を目指してがんばっている人が多いのにびっくりしました。結局、周りから勧められたこともあって、僕も2級を受けることに。ところが、結果は1点足らず。それ以来、2級取得を目指し練習に励むようになりました。1年後、多くの方のご指導のおかげで、無事タントで2級を取得することができました。

しかし、その時、僕の頭の中にはある強烈なイメージが焼きついていました。

それは、テクニカル・プライズを持っている人の滑りでした。何でこんなに上手く滑れるんだろう?世の中にはこんなにスキーが上手い人がいたんだと、とても衝撃を受けました。その後、クラウンを持ってる人の滑りを見る機会もあり、さらに衝撃を受けたのは言うまでもありません。

2級を取得し自分もやればできるんだと思った僕は、まだ2級しか持っていないにもかかわらず、生意気にも(笑)いずれクラウンを取ると決めたのでした。それからというもの、滑りに行ってはビデオを撮ったりして自分の滑りをチェックし、また技術選のビデオなどと見比べてみたり、様々なレッスンに入って、技術の向上に努めました。

そして、4年後。僕は黒姫高原スキー場にて行われたクラウン・プライズ検定のスタート地点に立っていました。実は、一昨年前、この黒姫高原スキー場で同じくクラウン検定を受けましたが、結果は−7点。何とかリベンジを果たそうと思っていたので、同じ会場を選びました。検定前日に行われた事前講習では、非常に良い感触を得ていたので、失敗さえしなければいけると思っていました。しかし、検定当日は前日の夜の大雪で、新雪が膝にまで達していました。こんな状況で検定できるのかと思いましたが、検定が始まる頃にはかろうじて雪も踏み固められて何とかできるぐらいにはなっていました。天気自体は曇りで、時折ガスって全く前が見えなくなるような状況。にもかかわらず、非情にもスタートの合図が出ることもあり、運にも左右される検定でした。

【1種目目:整地大回り】
前日の大雪でバーンはかなり柔らかい状況。そのため、エッジをはずさないように気をつけた。また、事前講習では、切り替えで上に抜重しないようにとのことだったので、それを守るよう心がけた。

【2種目目:フリー滑走】
やはり雪はかなり柔らかい状況。スタート直前でガスが晴れて何とか前が見える状態に。基本は整地大回りと同じであるが、リズム変化でなるべく運動が途切れないように、かつスピードが落ちないように、大回り→中回り→大回りで滑った。

【3種目目:整地小回り】
急斜面ではあるものの、雪は柔らかいので滑りやすい状況。事前講習でスペースをワイドに取った方が見栄えが良いとのことだったので、それを意識して滑ったが、逆にスピードを抑え過ぎてしまい、控えめな印象を与えてしまったかもしれない。

【4種目目:不整地大回り】
整地小回りが終わった後のバーンをそのまま使用したため、この種目のバーン設定としてはやや易しい状況。そのため、スピードを重視し、かつ切り替えを大回りと同じく上に抜重しないように心がけた。

【5種目目:整地中回り】
ここもかなり雪が柔らかい状況。コース設定は緩斜面でやや狭い感じであったが、リズムが早くなり過ぎないようゆったりめのリズムで滑った。この種目でも大回りと同じく上に抜重しないようにスムーズな切り替えを重視した。

【6種目目:不整地小回り】
大きな溝コブになっており、しかも硬い。そのため、あまりスピードは出さず、コブのバンクを利用してしっかりと回し込むことを心がけた。後半わずかに体が遅れたが、大きなミスはなかった。

何とか6種目を終え、全体として大きなミスもなく、滑り自体もまずますの内容でした。そのせいもあってか、終わった後はもう結果はあまり気にならなくなっていて、受かったら儲け物ぐらいに思っていました。

そして、結果発表。スキー学校前のドアに張り出された結果一覧のクラウン受検者18人中、合格マークが付いているのは一つだけ。そのまま視線を左にずらしてみると・・・。そこには自分の名前がありました。やった!という達成感と、良かった・・・という安堵感。そして大きな満足感が全身を満たしていました。

クラウンを取得するまで、多くの仲間と知り合い、お互いを切磋琢磨してきました。いろんな人に助言をいただきました。また、なかなか上手くいかず悩んだ時期もありました。でも、決してつらいと思ったことはありませんでした。むしろ、滑りやマテリアルをどうしようかと考えたりすることが楽しいくらいでした。 もちろん、滑ることそのものが一番楽しいのは言うまでもありませんが、今思えば、この過程こそ、資格以上に自分の財産になったのではないかと思います。

しかし、これで終わった訳ではありません。自分よりも上手い人はたくさんいるし、自分でも今の滑りに満足していません。さらに滑りに磨きをかけつつ、これからもスキーを楽しんでいきたいと思います。

PERSONAL DATA
■得点
@整地大回り=80点/Aフリー=81点/B中回り=81点
C整地小回り=79点/D不整地大回り=81点/E不整地小回り=80点
合計482点(+2点)

●スキー歴 22年

●現在の年間滑走日数
60日前後

●好きなスキーヤー
佐々木明

●使用マテリアル(04/05シーズン)
スキー/SALOMON・Equipe 2V 180cm/SALOMON・Equipe SC 165cm
ブーツ/LANGE・Comp 120
ビンディング/SALOMON S914
ポール/KERMA 112cm
ゴーグル/SMITH

●好きなスキー場
HAKUBA47/八方尾根/菅平(大松山)

●よく行くスキー場
車山高原

●オフトレーニング
特になし

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≪スキー技術の飽くなき挑戦≫    VOL.1

テクニカルプライズ。 それは… 1級を取得したスキーヤーならば誰もが憧れ、そして目標にしたい称号ではないだろうか。 かく言う私もその一人でありました。

2000年1月初旬、タント熊の湯行事にて念願であった1級を無事取得! それまでは苦難の道のりが長く、気がつけば2級を取得してから1級に合格するまで実に5シーズンもの歳月を費やしていた。それだけに合格出来た時の嬉しさはひとしお、計り知れないものがあった。小川会長をはじめタントの各講師の方々、仲間のみなさんに祝福して頂いた当時がとても懐かしく思い出されます。1級まで取れたらもう思い残すことはない。思えばそこで私の技術的なチャレンジは終了するはずでした。ところが…

【記念受検のはずが‥】

夢にまで見ていたSAJ1級。これからは上級者として恥ずかしくない滑りをしないと‥。 そんな気持ちを抱きながら過ごしたシーズンもあっという間に終わりを迎えようとしていた3月のとある日… それまで共に苦闘の日々を過ごしてきた戦友のN峰君がぼそっと「テク受けません?」と言ってきた。 「え?テ、テクぅ〜〜っ?? 無理、無理‥」即答した私でしたが、 心のどこかで「受けてみたらどんなかな〜。何点出るだろう?」と、気持ちの高鳴りを感じたのもまた事実でした。 迷ったあげく意を決し、大きな不安と小さな期待を抱きつつも、記念すべき初受検会場の舞台となった黒姫高原スキー場へ向うことになるのでした。
 一日目の事前講習… それまでの環境とはうって変わり、自分の未熟さを思い知らされる一日となるのであった。 周りの人がみんなうまい‥。 ほとんどの人が与えられた課題を平然とこなしていき、大回りでも小回りでも自分とはどこかレベルが違う…。 これがプライズ検定の世界…。 1級受検の時とはまるで違う雰囲気にすっかり委縮してしまった。 この日は大雪という悪天候も災いしてか、すっかりと気の滅入ってしまった私に尚も追撃ちをかける担当講師… 「それじゃみなさん、明日の不整地種目の為にみんなでコブを作りましょう!」 耳を疑う言葉だった… 受講生達は皆当然の如く我先にと講師の後に続き、 雪の深く積もった30度はあろうかという急斜面の中をトレインでどんどん滑っていく。 「マジかよ〜」‥心の中で叫んでいた。 途中までなんとか付いて行ったものの、あえなくコースアウト。 更には転倒&雪まみれ…情けない自分がいた。 「やめときゃよかった‥。 早く帰りたい‥ 何で俺こんなとこにいるんだろう…。」 スキーを始めてこんなにも屈辱を感じ、泣きたくなったのは後にも先にもこの時が初めてだったかもしれない。 翌日行われた規定種目講習テストが散々な点数であったことは言うまでもなかった。

【悪戦苦闘の日々】

翌シーズンより私の「めざせテクニカル!」奮闘記が始まった。 おそらく今迄のスキー人生の中で一番滑りまくった時期であっただろう。 オフの間はほとんど毎週ザウスに通って滑り込んだ。 時には平日や会社が終わった後の夜のナイターまで滑りに行ったりと‥ 年間100日近く滑ったのではないだろうか‥。 俗にいうザウサーというやつである。 うまくなりたい! がむしゃらに、貪欲に、とにかく時間があれば滑りまくっていた。 そしてシーズンがやってくる‥ そんな繰り返しだった。
 「大回り系は充分合格点が出ると思います。」 長野県連主催のスキーフェスタで白河三枝さんに言われた言葉だ。 課題は小回り系で特に不整地。 言われた通りの結果だった。とにかく練習するしかない。 何回目の受検だっただろうか‥合格まであと3点、2点という時が続いた。 この頃はもうかなり自信を持って受検に臨んでいた気がする。 強い苦手意識を感じる種目もなくなり、会場は違えど合格点に達してない種目はもうない。 ここまできた。今年こそは…。しかし苦難の日々は尚も続いた。 毎年変わる技術テーマや県連による目合わせは特に私を苦しめた。 昨年は合格点が出た種目なのに今年は出ない。そればかりか点数も下がっている。 何で‥? 何かが違う‥ 後には引けない自分との戦いにもがき苦しむ日々が続いた。

【打 開】

タントでは毎年恒例となったスペシャル講師を招いてのアサマのエキスパートレッスンに今年も申し込んだ。 何かつかめれば‥ いや、つかまなくては! 毎年レベルアップを期待させてくれるこのキャンプはこのシーズン、私の技術を大きく飛躍させてくれるきっかけを与えてくれるものとなった。
 トップコントロール! 2004年シーズン、方向性を見直す必要を感じていた私が特に強いこだわりを持って取り組んだターンの操作法である。 スキッド要素の少ない滑走性を重視した内脚始動のターン! 条件状況にもよるがプライズ検定のレベルでは必要不可欠な技法だ。 質的運動要素‥ それを教えてくれた一人のすばらしい特別講師に巡り合った。 文句のつけようがないその卓越された実技と理論。 現在のカービングスキーの特性を効果的に活かす術を、パーツ練習から体感させて実践的な滑りへと繋ぎ、 そして完成へと持って行く。 その手腕に驚嘆した。目からウロコだった。すばらしすぎる…。
 丸山貴雄… 八方スキースクール所属、後にSAJナショナルデモンストレーター選考会にて最年少認定されることとなる現役バリバリのトップスキーヤーだ。

これがものにできたら…。 「いける!」 大きな自信と手応えを感じ、最後の挑戦へ…

【悲願達成に向けて】

2004年3月20日:菅平高原スキー場、 検定バーンは太郎ゲレンデと白金ゲレンデを使用。 天気は曇りで、時折小雪が吹き荒れるやや見にくい状況。 春雪を想定していたのだが思いのほか冷えてバーンは硬い。 既に事前講習を他の会場で終了していた私は、講習は受けずに一人黙々と本番を想定したトレーニングに励んだ。 今シーズンから検定内容が全面改定となり、これまでのような講習内検定による総合技能という評価項目はない。 6種目全てがやり直しの許されない一発勝負になるのだ。 この日の受験者は93人ぐらい‥ そして本番が始まった。 班は二つに分けられ、2ヶ所のバーンで行ったので進行は至って良かった。

 一種目目:【整地小回り】 直前までエッジングの質に悩んでいたが、普段の滑りを急に変えるのは無理と考え、 同じリズムと丸い回転弧だけを強く意識して滑った。 フォールラインを絶対外さないようにし、テンポのいいストックワークを心がけた。
 二種目目:【整地大回り】 もっとも得意な種目。他の受験者との違いを検定員に訴えるべく、スピードに乗った切れのあるターンを意識した。 内径角度も深く出し、フルカービングで滑った。手応え十分。

 三種目目:【総合滑走(フリー)】 大回り同様に得意な種目の一つ。 硬いバーンがやや荒れ始めてきた状況となったが不安要素は感じなかったので、 スタートから大会モードさながらに漕ぎ出し、トップコントロール主体で滑った。 減速要素を持たせないよう急激なリズム変化は避け、流れと構成を意識した。

 四種目目:【不整地小回り】 この日コブが出来ていない状況の為、太郎ゲレンデの整地を滑った後の荒れた状態での不整地種目という設定。 気温の上昇に伴いバーンが緩んできていたが、整地での滑りと同様の意識で滑った。 途中1ターンだけリバウンドをもらいバランスを崩しかけたが、慌てずにリカバリーして運動を途切れないようにした。

 五種目目:【不整地大回り】 不整地小回りと同じ設定で整地のやや荒れた状態でのバーン。 不整地としては少々物足りない状況であったが、緩んできた雪に溝が掘れ、次第に滑りにくくなってきていた。 ここでも構わずトップコントロール主体で、滑走性を重視して滑った。満足のいく滑りができた。

 最終種目:【整地中回り】 太郎ゲレンデの中間部から下部を使用して行われた。 雪はだいぶ緩んできており、バーンも掘れて荒れてきていた。 スピードが出なくなることを恐れ、漕げるだけ漕いでスタート。 荒れた雪に足を獲られないようソフトなエッジングを心がけ、リズムとタイミングに注意して滑った。 手応えのある滑りが出来た。

 終わった…。 あとは合格発表を待つだけだ。持てる力は発揮できたはず‥ 着替えを済ませて会場となるロビーへと向った。そして発表の時間…

『山本 孝幸さん!』呼ばれた。とうとう…。自分の名前だ! 予感はあった。
前に出て合格証を受け取る。 「おめでとうございます!」 他の大勢の受験者やサポートの方々による暖かい拍手の中、検定員の方から合格証を手渡された。 中には顔馴染の方も何人かいて、堅い握手を交わしてくれた。 検定もこの瞬間だけはいいもんだな〜と思える。 何年振りに味わっただろうこの感じ‥。 何度も何度も合格証を見つめ直した。 「間違いない‥ やっと辿り着けた‥。」これまでの思いが頭の中を駆け巡った。
 長かったテクニカル挑戦‥ 大きな大目標を達成できて思ったことは、やはりスキーは楽しいものだということだ。 難易度の高い斜面設定を納得のいくターンで滑り下りてこれた時の快感はこれに勝るものはないとすら思える。 出来なかった事が出来た時の喜び、技術が身に付けば身に付くほどその楽しさは倍増していく。 『クラウンプライズ』‥ この最高峰の位置付けにいる人達はきっとその楽しさを充分過ぎる程に満喫していることなのでしょう。 そんな領域に少しでも自分が近づけたらどんなに最高だろうか‥ どれだけ近づけるかわからないけれど、挑戦し続ける気持ちを忘れずにこれからもスキーを楽しんでいきたい。

to the crown road‥

PERSONAL DATA
■得点
大回り=76点/小回り=75点/総滑=76点
大回り不=76点/小回り不=75点/中回り=76点
(合計454P)

■山本孝幸(やまもとたかゆき)
神奈川県出身 大和市在住
身長172cm 体重 58kg
血液型 A型

●スキー歴 16年
会社のスキー研修をきっかけにスキーを始める。
初めてのスキーで4級を取得し、
その後SKI−NOWでの佐藤譲さんの滑りに魅了され、
本格的に基礎スキーにはまっていった生粋のデモ志向派基礎スキーヤー

●現在の年間滑走日数
60日前後

●好きなスキーヤー
柏木義之

●使用マテリアル(03/04シーズン)
スキー/オガサカ・KC−RV170cm(大回り系)/オガサカ・KS−FT160cm(小回り系)
ブーツ/サロモン・COURSE XR JAPAN
ビンディング/マーカー COMP1200Titanium
ポール/SINANO 110cm
ゴーグル/SCOTT

●好きなスキー場
白馬五竜&47/八方尾根/戸隠

●よく行くスキー場
車山高原

●オフトレーニング
特にせず(通勤中の階段の上り下りぐらい)

●タント会員歴
6年?(実は以外に古い)

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